関係者の皆様方、いつも大変お世話になっております。
みずほ在宅医療、リハビリテーション科の井上です。
現在、新型コロナウイルスが猛威を振るっていますが、それに伴い通所介護(デイサービス)などの利用控えなども起こってきています。そうなった場合危惧されるのが、活動性低下による「廃用症候群」が起こるということです。
ここでは、廃用症候群とはどういったものなのか、廃用症候群を予防するための体操をご紹介しますので是非参考にしていただければと思います。
廃用症候群(生活不活発病)とは
廃用症候群は、安静期間が長期間に及ぶと「心身の機能低下」を起こすことを言います。このような背景から生活不活発病とも呼ばれます。
廃用症候群は筋力低下などの身体機能のみならず、呼吸機能・閉じこもりによるうつなどの精神機能などにも影響してきます。ここでは、1つの目安である「筋力低下」というところに着目しますが、長期間という表現は曖昧ではありますが、1週間で筋力の15%が、2週間で20%、1ヶ月では50%の筋力低下が起こると言われています。
また、高齢になればなるほどもともとの体力や筋力低下があるため、余計に注意が必要です。
新型コロナウイルスによる自粛生活が及ぼす筋力への影響
現在、新型コロナウイルスが猛威を振るっていますが、特に関東圏については感染者数も増加傾向にあり、つい先日「緊急事態宣言」が発令されたばかりです。
それもあってか、通所介護(デイサービス)への利用控えもだいぶ増えてきています。普段、デイサービスで運動を定期的に行っていた方が急に運動をやめてしまうと廃用症候群が起こります。
上記のように、1ヶ月も自粛生活を送って全く動かない生活を行ってしまうと、50%もの筋力低下が起こる恐れがあります。そうならないためには自宅でも定期的な運動を行っておく必要があります。
以下に、ご自宅でも簡単に行うことができて運動リスクの少ない運動方法をご紹介します。
臥位・座位・立位それぞれで行える運動をご紹介しますので、状況に合わせてご活用ください。
みずほ在宅医療が贈る廃用症候群予防に対する体操をご紹介
寝て行う運動
①ブリッジ運動
【方法】
1.仰向けになって両膝を立てる
2.お尻を持ち上げる
3.1セット10回を目安に1日に2-3セット行う
②足挙げ運動
【方法】
1.仰向けになって両膝を立てる
2.片方の足を伸ばして、そのまま反対の膝の高さまで上に持ち上げる
3.足を上に持ち上げるのと同時に、足首も上に持ち上げる
4.1セット10回を目安に1日に2-3セット行う
③腹筋運動
【方法】
1.仰向けになって両膝を立てる
2.両手をお腹の上に置き、おへそをのぞき込むように頭を持ち上げる
3.1セット10回を目安に1日に2-3セット行う
座って行う運動
①膝の運動
【方法】
1.椅子に腰掛けます(背もたれがあるものでも構いません)
2.片方の足を前に持ち上げる ※体が後ろに倒れないように注意する
3.持ち上げたところで10秒間キープする
4.1日に2-3セット行う
②太ももの運動
【方法】
1.椅子に腰掛けます(背もたれがあるものでも構いません)
2.片方の太ももを上に持ち上げる ※体が後ろに倒れないように注意する
3.1セット10回を1日に2-3セット行う
③肩の運動
【方法】
1.椅子に腰掛けます(背もたれがあるものでも構いません)
2.タオルを両手で持ちながら両手を上に持ち上げる ※体が後ろに倒れないように注意する
3.1セット10回を1日に2-3セット行う
④肩の運動 2
【方法】
1.椅子に腰掛けます(背もたれがあるものでも構いません)
2.両手でタオルを持ち胸の前まで持ち上げる
3.2をキープしたまま縦に回す
4.1セット左右5回ずつを1日に2-3回行う
⑤肩の運動 3
【方法】
1.椅子に腰掛けます(背もたれがあるものでも構いません)
2.両手でタオルを持ち胸の前まで持ち上げる
3.2をキープしたまま上半身を左右にひねる
4.1セット左右5回ずつを1日に2-3回行う
立って行う運動
①スクワット
【方法】
1.肩幅程度に足を開く
2.お尻を真下に下ろすように膝を曲げる
3.1セット10回を1日に2-3回行う
注意点:膝が痛い方は行わないようにしてください。
ふらつく方は手すりなどにつかまって行うか、介助下で行うようにしてください。
②かかと上げ(カーフレイズ)
【方法】
1.肩幅程度に足を開く
2.かかとを持ち上げる
3.1セット10回を1日に2-3回行う
注意点:ふらつく方は手すりなどにつかまって行うか、介助下で行うようにしてください。
以下のページより資料をダウンロードすることができます。是非ご活用ください!
無料ダウンロードは、6月30日をもって終了させていただきました。たくさんのダウンロードをありがとうございました。
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